株式会社誠心堂薬局
三谷さん|東京薬科大学
薬剤師/新卒採用 2016年入社(入社6年目)
入社時の思い
卒業後は薬剤師免許を使う仕事に就こうと大学入学時から考えていましたが、漢方に携わろうとは考えていませんでした。大学カリキュラムにも生薬学や漢方薬学の講義はありましたが、ひたすら暗記を求められる印象を受け、興味を持てませんでした。そんな自分が進路として漢方薬局を考えるきっかけとなったのが大学3年時の東洋医学概論という講義でした。この講義は中医学を基礎としており、これまでの丸暗記の漢方学習と違って基礎理論が体系化されているので具体的な臨床のイメージを思い描くことができました。就職活動では漢方薬局のみに絞り、大手でかつ勉強会が充実している誠心堂薬局に入社を決めました。また誠心堂薬局の西野社長と同じ高校出身だという事を面接の際に知りましたが、これも何かのご縁だったのかなと思います。
現在までにぶつかった特に大きな壁や自分が変わったきっかけ
入社当時はすぐに相談ができるようになると甘い考えを持っていましたが、現実は甘くありませんでした。漢方薬の知識が不足しているのはもちろんのこと、お客様のニーズをうまくつかめず購入に繋がらないケースも多々ありました。今でも漢方相談を行う時は緊張します。毎日が勉強です。辛い事も多いですが、自分が選んだ漢方薬でお客様の悩みが解決して、再度薬局に報告に来て下さったときなどは非常にうれしいです。この体験はお客様との距離が調剤薬局やドラッグストアよりも近い漢方薬局ならではの体験だと思います。この体験を積み重ねていくことが漢方の学習のモチベーションに繋がります。
初めて相談・施術・お客様対応に携わるようになった時
初めて店頭に立ち、お客様対応をした時のことは今でも鮮明に覚えています。何を言っていいかわからず非常に困惑した思い出です。大学でOSCEや実務実習を経験していましたが、実際の臨床では通用しないことを実感させられました。漢方薬局では薬に対する知識はもちろんですが、それ以上にお客様の気持ちに寄り添うことが大事になってきます。同じお客様に同じ漢方薬を出しても相談員が異なれば同一の結果にならないことが起こりえると思います。これは漢方薬の品質のせいではなく相談員のお客様に対する熱意の差だと自分は考えています。知識の学習を継続することは当然として、常にお客様の気持ちに寄り添う姿勢を忘れず業務にあたりたいと思っています。
未来にむけての思い
薬学部の学生の間でも漢方薬局はかなりマイナーな就職先です。それだけ世の中にまだまだ認知されていない業界でもあります。2020年は新型コロナで不安な年になりましたが、改めて自身の健康に気を配る必要性を感じさせられる年にもなりました。自身の健康に関する相談ができる場所は意外と少ないように感じます。私が理想とする薬局は、「なにか体調で不安なことがあれば一番に選択肢としてあがる薬局」です。あの薬局に行けばなんとかなると思ってもらえるような薬局を目指したいです。
2021.1