医療法人社団 仁生会 甲南病院
男性 薬剤師1年目|鈴鹿医療科学大学
OBの声
薬学生の皆さん、初めまして。滋賀県にある甲南病院薬剤部の1年目です。皆さんはいつ将来について考え、どのように就職活動を行う予定ですか。日々の学業に追われ、なかなか将来について考える機会は少ないと思います。その中で、この文章を読んで少しでも皆さんの進路選択に役立てれば幸いです。
私は地域医療に貢献したという思いから実務実習後は薬局をメインに就職活動を行っていました。そこでとある薬剤師の先生から「あまり視野を狭めず、病院なども見学してみてはどうか。」と提案を頂きました。当時の私は早く内定をもらって国家試験の勉強に集中したいと考えていましたが、このまま薬局に就職したら病院薬剤師の仕事についてもう学ぶ機会がないまま社会人になるんだろうな。と考えました。病院実習はしたとは言え、実習をした病院は1施設に限られ、せっかくなら学生のうちに病院薬剤師の先生と話す機会がもう一度欲しいと考えるようになりました。そんなことを考えている時に当時通っていた大学で当院のオンライン説明会があると聞いたので飛び入りで参加させていただき、見学をさせていただくことになりました。
病院見学では当院の外来・入院患者様は地域の方が多く、地域の重要なインフラになっていることや、地域の患者様への安全安心な医療を提供するためには、チームで共通認識を持つ必要があることを学びました。例えば、薬剤師が服薬指導をする際に医師の処方意図と異なる説明をすると患者様は不安に感じ信頼関係を築くことはできなくなります。病院ではカルテ等を調べたり、医師に直接聞くことができます。これらは私が目的としていた地域医療に貢献するということにも矛盾しないことから就職を決めました。
1年間働いてみて私は想像していたよりも地域とのつながりを感じています。退院後の薬の相談や、再入院の患者様。再入院のたびに薬は適切であったか、自宅で管理しやすいようにできているか、どうすれば管理しやすいようなるかなどを考えています。その時に地域医療に貢献していると実感しています。
皆さんも幅広い視野で就職活動に臨み、悔いの残らないように選択をして下さい。これからの就職活動が皆さんにとって良い出会いとなることをお祈り申し上げます。