社内外ともに
関係構築を大切にする
株式会社プライム(東京都)
代表取締役 大久保 和一
本社:東京都 出店エリア:東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、茨城県、栃木県、山梨県 店舗数:23店舗
設立:1990年 従業員数:150名
常に謙虚で、社長という立場ではあるものの一緒に仕事している従業員の気持ちに寄り添う姿勢が素敵な大久保社長。気さくで飾らない姿が印象的な社長に、昨年創立30年という節目を迎え地道に歩んでこられた会社のこと薬局・薬剤師への思いを聞いてみた。
【企業理念】
一、プライムは人のため、社会のために貢献します。
二、プライムは新しいことに挑戦し続けます。
三、プライムは“楽しい会社”をめざしています。
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設立されてから1店舗目の開局までの期間は何をされてらっしゃいましたか?
開局して、いきなり手広くやることはできませんので準備期間でした。薬剤師をすぐ採用できるわけでも無いですし、薬局に関わる方々との関係構築が大切なので、そこに力を入れて動いていました。まずは、基盤作りを大切にしました。
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社長は、会社設立以前はどのようなことをされていたのですか?
医療器械関係の会社に勤めていました。病院に出入りしていた時に、大学病院の医師からのお誘いを受けて、医療法人で総務的な仕事をすることになりました。そこで多くの医療関係者との出会いがあり、現在に至っています。最初は御用聞きのような仕事をし、開業のお手伝いもしました。開業にはまず物件が必要になってくるので全国各地を飛び回り不動産の勉強もしました。色々な方々との出会いもあり、多くの事を吸収しました。今でも40年以上のお付き合いをさせていただいている方もいます。企業理念にもある「人のため社会のために働く」という医療人としての心得もこの時代に培われました。会社設立のきっかけは、関連会社の代表と知り合って薬局を一緒にやっていかいないか、と声をかけられたことです。
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お話をお聞きしていると、人との出会いご縁ですね
「縁」は本当に大事です。縁には良縁も悪縁もありますが、多くの良縁に恵まれ、ここまでやってこれました。本当に縁以外ないです。勤務している従業員も何かしらの縁で繋がっていますから。ご縁って大切ですね。
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過去のご経験からも医療人としての気持ちを大切にされているとのことですが、ビジネス的な感性とどちらを重きにおいていますか?
会社経営をしているので、利益を考えなければなりません。従業員全員を守り、幸せにならないといけませんし、笑顔で楽しく仕事をしてもらわないとならないです。そのために経営のことを考えて会社運営、薬局運営をしています。私は薬剤師の資格は持っていませんが、医療人として、従業員、関係者の皆様と関わっています。
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社長は、非常にフランクにお話をしてくださってますが、普段はどのように社員の方々と接しておられますか?
社長と呼ばれるのが好きではないんです。従業員には親しみを込めて「大久保さん」と呼んでもらっています。もちろん社長としての立場はありますが、従業員と同じ目線を持って仕事をするようにしています。各エリアに部長やマネージャーがおりますが、直接私に相談をしてもらってもいいと思っています。先程お話したように御用聞きのような仕事が関係構築の基本だと思っています。私に萎縮せず仕事が進められれば自然と社内での対話も多くなり活性化します。それは従業員がどのポジションであっても同じです。企業理念の1つである「楽しい会社を目指す」というのは1人1人がやりがいを持って生き生きと仕事ができることです。そういう薬局であれば患者様にも安心してもらえると思います。そのために、まずは従業員同士がスムーズにコミュニケーションが取れる環境が大切だと思っています。それを社長である自分自身が率先することで従業員にも伝わっていけばいいと思います。
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「薬剤師」という職種に対してはどのように感じ、どういった基準で採用をしていらっしゃいますか?
当社の薬剤師は優秀です。長年勤めている方も多いです。何よりも患者様のために最善を尽くして仕事に向かっていると思います。この仕事に誇りを持って仕事をしている人が多いように感じています。薬剤師という職種は有資格のため、ただ単に資格を持っているから採用をしているのではなく、しっかりと人を見て、共感できる点を見つけ、協調性を大切にできる方かを見極め、何よりも笑顔で対応をしてくださる方を採用しています。資格やキャリアだけを重視しないので、新卒の方々も採用します。
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従業員の皆さんをはじめ、新卒の方には仕事をするうえで大事にしてほしいことはありますか?またどのように伝えていらっしゃいますか?
人は誰しも自分を認めて欲しいという気持ちを持ちます。一概に悪いという訳ではないですが、その気持ちだけが先走ってしまうと人間関係がうまくいきません。仕事は自分一人ではできないので協調性をもって仕事すれば自然と人に認めてもらえるようになります。
また、なにかうまくいかないことがあったときに、相手に変わってもらいたい、という気持ちではなく、時には自分自身が変わる必要もあります。協調性を育むにはそういったことも必要だと伝えています。
できる限り現場に出向き、従業員と会う時間を多く作り、コミュニケーションを大切にしています。 -
今後の新規開局など今後をどのように考えていらっしゃいますか?
会社理念の「あたらしいことに挑戦する」とあるように現状維持で満足するのではなく、日々成長できる会社でありたいと思っており、止まらず、新規開局についても前向きに考えています。時代に合わせて、挑戦し続けたいと思っています。
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インタビューをさせてもらっている場所にもサッカーチームのユニフォームが飾ってありますがどういったご関係ですか?
当社の店舗の1つが葛飾区の亀有にあります。葛飾区からJリーグを目指して活動している南葛SCから、地域活動の繋がりでお声がけいただいたことがきっかけです。地域の方々の健康をサポートする立場である薬局として、スポーツという健康的でかつ地域振興につながる活動に共感し、スポンサーに手を挙げ、チームのユニフォームの袖の部分にプライム薬局のロゴを入れて頂いております。
従業員は、生で試合観戦することができます。薬局でこのような福利厚生は珍しいと思います。“健康”と“地域貢献”というフレーズで繋がった『ご縁』(繋がり)を大切にして、常識に囚われず、頭を柔らかくして「新しいことに挑戦する」という社風がこういったところにも表れていると思います。